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五十嵐 正安*; 松本 朋浩*; 八木橋 不二夫*; 山下 浩*; 大原 高志; 花島 隆泰*; 中尾 朗子*; 茂吉 武人*; 佐藤 一彦*; 島田 茂*
Nature Communications (Internet), 8, p.140_1 - 140_8, 2017/07
被引用回数:25 パーセンタイル:63.68(Multidisciplinary Sciences)Orthosilicic acid (Si(OH)) and its small condensation compounds are among the most important silicon compounds but have never been isolated, despite the long history of intense research due to their instability. These compounds would be highly useful building blocks for advanced materials if they become available at high purity. We developed a simple procedure to selectively synthesize orthosilicic acid, its dimer, cyclic trimer, and tetramer, as well as appropriate conditions to stabilize these species, in organic solvents. Isolation of orthosilicic acid, the dimer and the cyclic tetramer as hydrogen-bonded crystals with tetrabutylammonium halides and of the cyclic trimer as solvent-containing crystals was achieved. The solid-state structures of these compounds were unambiguously clarified by single crystal X-ray diffraction analysis and also by neutron diffraction study for orthosilicic acid. Based on these results, we also succeeded in developing a more practical synthetic procedure for high concentrations of stable orthosilicic acid stably in organic solvents via a simple hydrolysis of tetraalkoxysilanes.
渡辺 昇; 原田 正英; 甲斐 哲也; 勅使河原 誠; 池田 裕二郎
Journal of Neutron Research, 11(1-2), p.13 - 23, 2003/03
現在考え得る最も効率の高い高性能モデレータは、大出力核破砕中性子源にあっては超臨界水素減速材を用いることにより達成されている。しかしその性能は水素のオルソ・パラ比,モデレータの寸法,反射体の材料,形状・寸法,その冷却水等のパラメータと複雑にかかわり、その最適化は非常にむづかしい。そのほかに、時間的に鋭いパルス特性を最小限の中性子強度の犠牲で得るためには、さらなる工夫が必要となる。筆者等は最近水素のオルソ・パラ比とモデレータ寸法を微妙に調節することにより、これまでに実現できなかったパルス特性(高いピーク中性子強度と鋭いパルス)を得ることに、コンピュータシミュレーションで成功した。そのことを主な話題として、種々関連するほかの重要なパラメータの最適化,そのようにして得られるパルス中性子をより効率よく中性子散乱研究に利用するための方法についても述べる。
渡辺 昇
Reports on Progress in Physics, 66(3), p.339 - 381, 2003/03
被引用回数:48 パーセンタイル:64.78(Physics, Multidisciplinary)核破砕パルス中性子源の中性子工学に関する最近の研究の進展について詳述したレビュー論文で、中性子散乱研究,中性子ビームを用いた基礎物理研究等に必要な中性子はどんなものか,それをどのように効率よく作ることができるか,技術的問題は何か、等々について、中性子散乱や中性子源の開発にたずさわる研究者のみならず、広く関連分野の研究者に理解してもらい、将来この種の中性子源の一層の高性能化を目指すことを目的としている。特に筆者らの研究を含むターゲット,モデレータ系の最近の進歩について広範囲に論証し、現在世界で進行しているMW級の核破砕中性子源で実現できると期待される中性子源の性能,パルス特性について、最近の研究成果をもとに予測している。その性能は中性子散乱研究に新たな研究分野を開くに足りるものである。
熊田 高之; 榊原 正博*; 長坂 敏光*; 福田 紘也*; 熊谷 純*; 宮崎 哲郎*
Journal of Chemical Physics, 116(3), p.1109 - 1119, 2002/01
被引用回数:44 パーセンタイル:78.52(Chemistry, Physical)固体水素中における水素原子の拡散速度と再結合速度をESR、ENDOR、及びESEを用いて調べた。オルソ水素濃度1%以下における水素原子の再結合速度定数は、拡散速度から予想されるより2桁以上も小さいことがわかった。この結果は固体パラ水素中において水素原子同士が隣接しても再結合しないことを示す。高純度パラ水素中において、水素原子再結合に伴い発生するエネルギーの拡散経路が存在しないために、水素原子は再結合することなく散乱されたのではないかと考えられる。
井口 一成*; 熊田 高之; 奥野 健二*; 荒殿 保幸
Chemical Physics Letters, 349(5-6), p.421 - 425, 2001/12
被引用回数:4 パーセンタイル:12.22(Chemistry, Physical)1.42-2.50Kの液体ヘリウム中で中性子吸収反応により生成するトリウチム原子同士の再結合反応において、オルソT分子が90%以上生成することがわかった。これは統計論的な値である75%をはるかに越える値である。トリチウムと同じ1/2の核スピンを持つ水素原子でも同様な傾向が報告されていることから両者同様な反応機構が考えられる。現在理論計算が進行中であるる。
熊田 高之; 北川 尚紀*; 野田 知克*; 熊谷 純*; 荒殿 保幸; 宮崎 哲郎*
Chemical Physics Letters, 288(5-6), p.755 - 759, 1998/00
被引用回数:27 パーセンタイル:64.51(Chemistry, Physical)固体水素中におけるH原子の捕捉の研究は、固体水素の量子固体としての物性を研究する上のみならず、固相中における原子引き抜きトンネル反応:H+HH+Hを理解する上でも大変興味深い。今回、我々は新たにENDOR(電子、核二重共鳴)法を用い、線照射した4.2K固体水素中に生成したH原子の捕捉状態を調べた。ENDORスペクトルの解析結果から、H原子は固体水素中の置換型サイトのみに存在すること、また、その最近接のオルソ水素分子はパラ水素に変換されることが確かめられた。前者はH-H間の分子間力がH-H間のものと同等であること、後者は近接のオルソ水素がH原子の不対電子により禁制がやぶられパラ水素に変換されたことを示したものである。ENDOR法を用いることでこのように固体水素中の微視的情報が直接的に得られた。
熊田 高之; 荒殿 保幸; 宮崎 哲郎*
Journal of Low Temperature Physics, 111(3-4), p.509 - 514, 1998/00
この論文はHアニオンの今までの成果をまとめたオートレビューである。一般の固定水素と比べ、パラ水素をアイソレーションマトリックスとして用いると、捕捉されたラジカルのESRスペクトルの分解能が大幅に改善される。われわれはこのパラ水素マトリックス中を用いHアニオンの観測に初めて成功した。またH分子とは逆に、このHは極低温でパラオルソ変換が起きていることが確認された。この逆方向の変換はH分子とHアニオン中のプロトンの交換に対する波動関数の対称性から説明される。
熊田 高之; 稲垣 裕久*; 北川 尚紀*; 駒口 健治*; 荒殿 保幸; 宮崎 哲郎*
Journal of Physical Chemistry B, 101(7), p.1198 - 1201, 1997/00
被引用回数:12 パーセンタイル:40.46(Chemistry, Physical)固体パラ水素に線照射することによって生成した、Hアニオンの減衰に、核スピン状態による違いがみられた。これは減衰過程においてパラHからオルソHへ核スピン状態の変換が同時に起きていることを示唆する。またこの変換は、等核2分子中での波動関数の反対称性の要請によって説明できることがわかった。他に、Hアニオンの減衰機構、また固体水素中での拡散についても同時に論じる。
熊田 高之; 稲垣 裕久*; 長澤 孝郎*; 荒殿 保幸; 宮崎 哲郎*
Chemical Physics Letters, 251(3-4), p.219 - 222, 1996/03
被引用回数:22 パーセンタイル:61.4(Chemistry, Physical)ESRを用いてラジカルを測定するにあたり、核スピンの存在しないパラ水素を媒質として用いると、高分解能のスペクトルを得ることができる。今回極低温固体パラ水素中で初めてHアニオンの観測に成功した。またパラ水素から生成したHアニオンのパラ-オルソ比が1:3であることから、アニオン生成過程において、本来禁制であるはずのオルソ-パラ遷移がおきていることもあわせて確認された。